シロアリについて
特徴
シロアリは名前からアリの仲間だと思われることがありますが、実際はゴキブリ科の虫であり、木材を主食としています。クロアリとは全く異なる生き物です。
シロアリが侵食した後に出来る筋道を蟻道と呼びます。
シロアリは湿気を好み、温度も6℃程度で活動を始め、25〜28℃で特に活発に動き回ります。木造住宅の周りの樹木に巣を作ったシロアリは、地下を伝って木造住宅の木材に侵入し、家を徐々に侵食していきます。そして4月後半から5月上旬の暖かい時期になると、羽蟻となって侵食した部分から一斉に飛び出してきます。以下の事項に覚えがあれば、シロアリによる被害を疑ってみてください。
- 地中から床下や基礎の土台となる束石や柱に、土で作ったトンネル(蟻道)がある
- 木材の割れ目や継ぎ目に土砂(蟻土)が盛られている
- 木材の表面を押したりハンマーで叩くと簡単に穴が空いたり壊れたりする
- 建物の中で畳や板がなんとなくくぼむ感じがあったり、ふすまや障子雨戸などの立てつけが悪くなっている
- 羽蟻が見られる(色は黒い)
被害
シロアリの被害にあいやすい物の一例を以下に示します。
- 建築物を構成するもの…
- 土台、柱、壁(モルタル壁・コンクリートを含む)、床板、畳、プラスチック・合成ゴム製の建材、発泡スチロール・発砲ポリウレタン系の断熱材、ケーブル、電線、鉛板
- 屋内にあるもの…
- ピアノ、家具、書籍
シロアリに内側から侵食されて脆くなった木材はこのようになります。
シロアリは木材の軟らかい部分を食べ、硬い部分を残します。そして明るい場所にある木材においては木材の表層を残して内部だけを侵食します。その結果、表面から強く押すと簡単に穴が空いたり崩れたりしてしまいます。被害の進んだ木材は内部が空洞となっており、ハンマーなどで叩くと空洞音がするため、シロアリに侵食されているかどうかがすぐに分かります。
また、シロアリは地中から建物に侵入してくることが多いため、建築物の土台や床束、柱などの下部から食害していきます。この結果、地震や台風などが起こった際に思わぬ大被害を受けることがあり大変危険です。被害が大きくなる前に定期的な点検と防除を行いましょう。
防除について
調査と点検
床下に調査員が入り、調査出来る範囲でシロアリ(アリ)の発生の有無、木材の空洞音等から食害状況を調査します。
床下の木材を見れば、シロアリの被害を受けているかすぐに分かります。
実施計画
施工内容、期間、必要費用などの調査報告のご説明を行い、お客様のご承諾後に施工を開始します。
施工
- 土壌処理
- 土の中で発生しているシロアリを駆除するために薬剤を散布し、土の中に染み込ませて駆除します。
- 駆除と同時に薬剤が防壁となって土の中を移動してくるシロアリを近づけない防除の役割もあります。
- 木部処理
- 土台や柱といった木材部分に直接薬剤を吹き付けます。
- 穿孔処理
- 要所要所の木部に小さな穴を開けて薬剤を注入しシロアリを防除します。